2017
12.06

ダイブ

Category: 小説


 おれは大きく息を吸い込み、潜った。

 これはおれ自身の戦いだ。


 もうこれ以上潜れないところまで、潜った。

 こんなに潜ったのは初めてだ。


 息が苦しい。

 肺が圧迫され、頭に血の気が回ってくる。


 く、くるしい……。


 しかしやらねばならんのだ。

 おれは負けない。

 負けないぞ!


 このままの状態を維持することに、全神経を集中させた。

 何秒耐えれるか、数を数える。


 おお! 新記録だ!!

 ついにやった。

 おれはやったぞ!

 おれはやったぞ!!


「プハーッ」

 顔を上げる。

 光が眩しい。

 生きていることを実感させられる光だ。

 顔から雫がポタポタ落ちた。

 キラキラ輝いて美しい世界。

 おれは感動で胸がいっぱいになった。

 おれはおれ自身に勝ったのだ!

 生きているって素晴らしい!!



 ガラッ!

「タカシ、いつまで入ってるの!! 早く出なさい!!」



◆ E N D






このエントリーをはてなブックマークに追加 follow us in feedly


にほんブログ村 小説ブログへ
関連記事
トラックバックURL
http://riemiblog.blog.fc2.com/tb.php/36-e18125fa
トラックバック
コメント
このコメントは管理人のみ閲覧できます
- dot 編集
管理者にだけ表示を許可する
 

ポイントでお小遣い稼ぎ|ポイントタウン


back-to-top