2017
11.04

地底探索団

Category: 小説


「わー!」

「うわーいたい」

「重い、足踏んでるよ!」

「あ、ごめん」

「いったい何が起こったんだ? 突然真っ暗になるなんて」

「どうやら、地面が落っこちたらしい」

「そんなぁ。ここはオレたちの敷地内だぞ」

「そうだけど、もしかしたら他のグループもこの陣地に攻め込んできているかもしれないっていうことだ」

「こんな立派な落とし穴作って!」

「オレたちより腕は上だ。油断するな」

「よし、こんな所に居てもしょうがない。前へ進むぞ」

「狭いよ。一列に並べ。前を向け」

「前はあっちだ!」

「あ、ごめん」

「それじゃあ、進むぞ。1、2、1、2」

「砂がかかった」

「目に入った」

「さっきからうるさいぞお前たち! よし、ここはひとまず、オレたちの目標をもう一度確認するぞ」

「ラジャー!」

「オレたちは、死んだ仲間が最後に言っていた、とんでもないお宝を発掘するため、グループを結成して進んでいる」

「そうです、そうです。死んだ仲間によると、お宝を目の前にするその時が、最も危ない」

「変な臭いを発散しているらしい」

「薬物だ」

「お宝を守っている怪物でもいるのか」

「おそろしい。だがお宝は手に入れたい。オレたちは、お宝を目標に生きている身だからな!」

「さて、活気が出てきた所で先へ進むぞ」



「せまいよ」

「地面を這え!」

「ドロだらけだ」

「元々そんな色だったじゃないか」

「なにを!」

「おい、喧嘩しろと誰が言った」

「しっ! 今、何か聞こえなかった?」

「どんな音だ?」

「何者かが這う音です」

「オレたちじゃないのか」

「いや、みんな今、止まっている。耳を澄まそう」

「………」

「ほら! また!」

「まさか……オレたちに対立するグループかも」

「陣地に攻め込んできたのか!」

「いったい誰だ、どこのグループだ。だとしても何を目的に」

「死んだ仲間は裏切らない。オレたちの中にスパイがいる可能性があるってことだ」

「なんてこと言うんだ。仲間割れしない!」

「でも……」

「ほら、そんなこと言ってるから、通路は行き止まりになったじゃないか!」

「頭に地図を作って歩けよな!」

「いいから、引き返すぞ。1、2、1,2」

「砂が口に入った」

「くしゃみが出そう」

「うるさい」

「何をぐずぐずしているんだね」

「はっ、あの声は……」

「だれだ、あいつは」

「他のグループの奴らだよ。やっぱり来ていたんだ! 言った通りだった」

「匂いにつられて、這って来たんだよ。もうお宝はごく近いぞ!」

「奴らに負けるな! 突っ走るぞ。新しい道を作れ!」

「1、2、1、2」

「手間どるな! 本気で掘れ!」

「1、2、1、2……」

「見えた!」



「すごい、すごいお宝だ!」

「見ろ、おいしそうじゃないか!」

「さつまいもだ!」

「あんなに根をはってら」

「さっそく喰うぞ!」

「待て!」

「今度は何だ!」

「また音がする…」

「どこからだ!」

「それが……上からです」

「なんと……なぜ」

「上から、振動のような音がします」

「おっ、止まったぞ」

「噂の怪物が来たのかも……」

「くそー! お宝を目の前にして……いいかみんな、まだ何の臭いもしない! 腹いっぱい詰めろ! 詰めたら猛ダッシュで逃げるんだ!」

「よしっ、そうしよう!!」

「うまいなぁ」

「うまい」

「おい、砂が降ってきたぞ。ぺっぺっ」

「ぼくじゃないよ」

「あ、光が差し込んだ!」

「なんだ、あれは!」

「……天井からクダが伸びてきた!」

「なんだ、この臭いは!!」

「強烈だ」

「スプレーだ!」

「もうダメだ、薬物だ!」

「毒殺だ!」

「くそー怪物め!」

「む……無念」

「これが噂の、モグラ殺傷剤か……ぐふっ」

「ぐふっ……」



◆ E N D






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