2017
11.11

Category: 小説


 神様は人間を創りました。

 人間をたくさん創るにあたって、一人ずつを区別できるようにと、顔をそれぞれ変えました。

 しかし、これも長いことやっていると、レパートリーがなくなりました。


 一人につき二人の両親がいるのですから、彼らを合わせた顔にするとよいことに気づきました。二番目に産まれた子は、さらに一部分を変えればいいわけです。

 そしてしばらく、神様は創作が楽になりました。


 しかし、ついにネタがつきました。

 こうなるともう、どうでもいいやと思いました。

 だから同じ顔を二人創って、これを双子としました。

 さらに、三つ子、四つ子と創り上げ、まったく関係のない一人と一人を、同じ顔にすることも思いつきました。彼らはいつしか出会って、世界には同じ顔の人間が何人かいる、と言い合いました。


 神様は死んだ人間の顔を、新たに創って、このことを「輪廻転生」とも言いましたし、「もう創るのも飽きた」とも言いました。


 するとどうしたことか、せっかく創った顔を、人間は自ら変え始める者もでてきたのです。

 それは整形でした。

 神様はこれにはがっかりして、もう美的意識や芸術といったことにこだわらなくなって、どうでもいい顔を創り出したのです。


 しかし、人間はもう、そんなことではめげません。

「人は顔ではなく中身」と言う人間もいますし、「整形すれば何とでもなる」と言う人間もいたのですから、神様は、あとは人間たちに任せておくことにしたのでした。



 時々、神様の気まぐれで、絶世の美女や、怪物と呼ばれる顔、男女の区別もつかない顔、老け顔、童顔、大きな顔や小さな顔、いろいろな顔が生み出されます。

 これらはまれで、神様の遊び心からなるものでした。

 これにより、神様は気持ちも楽に過ごせるのです。



◆ E N D






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